SEKIRO-隻狼-のBGMを語りたい
どうも、今回は2019年GOTYを受賞したSEKIRO-隻狼-のBGMについて語ります。
言わずと知れた超高難易度アクションゲーム、その世界を彩るBGMの中で特に好きなものを語っていきます。
※隻狼のネタバレを多く含みます。ご了承ください。
- 1.Strength and Discipline
- 2.Altered Form
- 3.The Phantom Lady Butterfly
- 4.Genichiro Ashina
- 5.Guardian Ape
- 6.Corrupted Monk
- 7.Fountainhead Palace
- 8.The Owl
- 9.Demon Of Hatred
- 10.Sword Saint
- まとめ
1.Strength and Discipline
タイトルだけじゃ分かりませんが、人型中ボスのBGMです。
ゆったりとした曲が多い中で、この曲はテンポが速め。そのおかげで雑魚敵とは違う、強者である証を示すようなニュアンスを醸し出しています。
和の雰囲気をしっかり出しつつも、その中で力強さや死闘感も表していますね。そして曲に抑揚が少ないので常に緊張感を漂わせています。
隻狼初心者に襲い掛かる最初の壁、侍大将。最初は中ボスとは思えない強さで多くのプレイヤーの心を折ってきます。何度も何度も挑戦して、何度も何度も聴くことになるこの曲。隻狼の代表的な曲になるのではないでしょうか。
2.Altered Form
こちらは獣(人外)型中ボスのBGMです。
獣型の中ボスは少ないですが、厄介なボス揃いで印象に深く刺さる人も多いんじゃないでしょうか。
この曲は人ならざる力を持つ敵の怖ろしさを如実に表しています。プレイしながら聴くと分かりますが、赤鬼でトラウマソングになります。
赤鬼、火牛、長手の百足など、不気味なルックスに独特の攻撃、その上ストーリー進行上必ず戦うことになるので、否が応でもトラウマに立ち向かわされることになります。
僕は最初赤鬼と戦うのが怖すぎて、プレイ中この曲が流れると音量めっちゃ下げてました。今はなんてことない(むしろ好き)ですが、それほどまでに恐ろしい。。。
3.The Phantom Lady Butterfly
平田屋敷のボス、まぼろしお蝶の専用BGMです。
まぼろしお蝶はその名の通り幻術を使うくノ一のイケオバ。そんな彼女の妖しさとどことなく感じる女性らしさが特徴的な曲です。
後半になるとBGMも変化。様子見のような曲調から彼女の本気モードを覗える畳みかけるような曲調に変わります。その中でも更に増す妖しさ。これがお蝶の魅力です。
ストーリー上は倒さなくてもいいボスですが、序盤から戦えるボスであり、また隻狼での戦い方を教えてくれる良ボスです。初心者にとって超えるべき壁となる存在と言えるでしょう。
フロムソフトウェアの老人は基本めっちゃ好き。強くて、渋くて、かっこいい。。。
4.Genichiro Ashina
皆大好き葦名弦一郎の専用BGMです。
物語の重要人物であり、隻狼の因縁のライバルのような存在。どんな手を使ってでも葦名を守ろうとする、弦一郎の覚悟を感じる曲です。
すごく特徴があるわけではありませんが、弦一郎との一騎打ちを際立たせる、縁の下の力持ちのような曲。まさにバックグラウンドミュージックですね。
そして死闘の末、やっとの思いで体力ゲージを削り切ったと思ったらまさかの第二形態。しかも侍のような姿から雷神のような禍々しい姿に変わり、プレイヤーに絶望を与えてきます。BGMももちろん変化し、人の道を外れ、異端の力を表すように緊迫感と絶望感がマシマシになります。
プレイヤーが必ずぶち当たる大きな壁。弦一郎がプレイヤーにとって隻狼をクリア出来るか否かを判断する一番の良ボスです。個人的に隻狼で戦ってて一番楽しいボス。
詳しくは他の機会に語りますが、敵でありながら隻狼内で1~2位を争うほどの人気キャラ。色んな要素で皆にオモチャにされています。これも葦名のため。。。
5.Guardian Ape
落谷、葦名の底のボス、獅子猿の専用BGMです。
個人的2019年グッドデザイン賞受賞のボス。通常の獅子猿はモンハンのドドブランゴとババコンガを足して2で割ったような見た目ですが、このボスの真髄は第二形態。BGMも第二形態が本番です。
第一段階はAltered Formのように獣との戦闘をイメージされています。ただ、怖ろしさはあまりなく、代わりに緊張感が増しています。まるで獅子猿の怒涛の攻撃を表しているよう。ヴァイオリンの悲鳴のような音も特徴的。
体力ゲージは1本。首を切り落として倒したら忍殺の表示も出た。よし勝った!そう思ったのも束の間、なんと自分の首を持ったまま剣で攻撃をしてくるようになります。
第二段階はそのあまりの不気味さをこれでもかと引き立てています。生き物として歪んでいるように、ヴァイオリンが本能でヤバいと感じるほどの不協和音がこの曲の肝。
最初見たときは怖くて仕方なかったですね。動き、見た目、攻撃、BGM、、、全てにおいて気味が悪いのです。しかも中には巨大な蟲。もうほんと無理。そう思うのと同時に素晴らしすぎる設定・デザインに感動もしました。皆はどうだったかな?
6.Corrupted Monk
水生村、源の宮のボス、破戒僧の専用BGMです。
終盤のボスなだけあって、第三形態まである強敵。その名を八尾比丘尼。だから多分女性。
曲は二段階に分かれており、一段階目は源の宮を守る門番として優雅に、華麗に、苛烈に襲い掛かってくる雅な破戒僧を表現。
二段階目は蟲憑きとしての破戒僧。本気の破戒僧を表すようにかなり大胆にテンポアップされ、雅さを残しつつも死闘感を演出する、和風戦闘曲の最高峰とも言えるレベルの曲です。
隻狼の全BGMの中で断トツで好き。戦闘もまーじで楽しい。戦う場所や破戒僧の笑い声も相まって、最高に楽しいボス。隻狼で何度も何度も戦いたくなるのは弦一郎とこの破戒僧です。脳汁がとめどなく出てきます。まじで。
7.Fountainhead Palace
源の宮のエリアBGMです。
平安時代を彷彿とさせる華やかさ、雅さが特徴的なエリア。しかし、その裏に隠されているおぞましさがフロムらしいですね。
平安の貴族たちの戯れを感じさせる雅で心落ち着くBGM。しかし進むごとに徐々に不気味に感じてくるのがフロムのすごいとこ。(宮の貴族の笛のせいだと思いますが)
隻狼のBGMは基本「和」をテーマにしていますが、その中でもこの曲は日本の奥ゆかしさや美しい風景を伝えてると思ってます。
源の宮は和の美しさを全て表現している反面、フロム特有のおぞましさも含んだハイブリッドなエリア。あまりの美しさに最初は見惚れてましたが、同時に人が立ち入ってはいけないような雰囲気も感じました。実際、敵は難敵ばかりで地獄のようなエリア。不死断ちがいかに困難かを物語っていますね。
8.The Owl
真・平田屋敷のボス、義父の専用BGMです。
これを語るには大忍び梟の専用BGMであるGreat Shinobiも語る必要があると思いますが、そこまで好きではないので申し訳ないですが省略させていただきます。
大忍び梟は忍らしい卑怯な手を使うような感じのBGMですが、それと同じフレーズを基盤に忍としての全盛期の梟の強さ、凄さ、熱さが伝わってきます。この曲も二段階に分かれていますが、二段階は更にヒートアップする感じ。
育ての親であり、忍としての師匠である梟と命を懸けた熾烈な戦い。緊迫した状況なのにどこか楽しんでる自分がいる。それはきっと梟が心の底で待ち望んでいた展開だったからでしょう。それがこの曲ですごくド直球に伝わってきます。
全盛期の梟の攻撃は、重く、速く、強い。使う技は隻狼のものを昇華させたもの。そして奥義のフクロウ。シチュエーション、バトル、BGM、全てにおいて隻狼内でトップクラスのアツいボスです。
9.Demon Of Hatred
裏ボス的な存在、怨嗟の鬼の専用BGMです。
その名の通り、怨嗟が渦巻いている中もはや妖怪のような見た目のボスを表している曲。この曲も二段階になってます。
一段階目は純粋にフロムの妖怪ソング。得体の知れない化け物を和風に仕上げた感じです。
本番はやはり二段階目。BGMは更に盛り上がっていきますが、それと同時に悲しいさも感じます。まるで怨嗟の鬼が哭いているかのよう。
それもそのはず。物語の背景に気付き、鬼の正体が分かれば哭いているように感じるのも納得いくでしょう。彼を想うなら、殺さなければいけません。
知れば知るほど悲しくなるボス。彼を倒して残るのは、切なさだけ。
10.Sword Saint
修羅エンド以外でのエンドボス、剣聖 葦名一心の専用BGMです。
隻狼という超高難易度のラスボスを務めるのにこれ以上ないほどの格、そして強さ。それらをしっかりと表現されている曲。
違う記事でも言いましたが、ラスボスのBGMは誰もがラスボスだと感じられればそれで十分。この曲もその役割を果たしていると思ってます。
印象的なのはイントロの空を斬るような笛の音。張り詰めた空気、滲み出る強者のオーラを感じるとともに、剣撃を飛ばすという人間離れした一心の洗練された技の凄さを表しているようにも感じます。
ただひたすらに強さを貪欲に追い求めた全盛期の一心は誰もが認める最強。その上豪快で情が深い性格の持ち主。立場、設定、強さ、全てにおいてラスボス。
迷えば、敗れる。
まとめ
いかがだったでしょうか。
いかにも和風アクションゲームのBGMって感じがして良いですよね。そこにフロムのニュアンスが加わって良さみが深い。
隻狼はあまりにもキャラクターが魅力的なのでまた別に語ります。なのでここでは深く語りません。
とても難しいゲームですが、その難しさすら楽しく感じます。魅力に溢れているこのゲーム、気になった人は是非プレイしてみてください。
それでは。